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    『黒馬物語』:アンナ・シュウエル/ "Black Beauty":Anna Sewell

    JUGEMテーマ:児童文学

    ところで最近、ブログをお引越ししようかと思っているのですが、まったくもって時間がありません。
    忙しいくせに、旅日記ブログをはじめたせいですけども。。。

    ちょこっと宣伝→まにまにTRIP イギリス&ヨーロッパの旅行記です。こちらもどうぞよろしく。


    さてさて。”Black Beauty”ですが。

    この本のサブタイトルは、”The Autobiography of a Horse” です。
    日本語にすると、「ある馬の自伝」。


    さーあ、授業でこんなもんがでてこようものなら、とりあえずいくつか分析ポイントを取り上げなきゃなのです(日常語でいうと、ツッコミを入れる、とも言います。)


    まず、タイトルの”Black Beauty”
    冠詞(aとかthe)がついていない上に、大文字で始まっていることから、とりあえず誰か/何かの固有名詞であること。
    サブタイトルに、”a Horse”と付いているから、Black Beautyはこの馬の名前だろう、と推測できます。

    次、サブタイトル。
    "The Autobiography"なので、すでにコンセプトとして出来上がっている、というか、”この”自伝であって、”ある”自伝でもなければ、”ほかの”自伝でもない。特定の自伝を指しています。
    が。
    "of a Horse"
    自伝とは反対に、こっちは"a" Horse。 ”とある”馬の。
    つまりこの馬は、どの馬でもよい。特定されていない。

    とすると、”アトランダムな”馬の ”特定の”自伝、ということで、なんとも矛盾するわけです。
    なおかつ、この”アトランダムな”馬の名前は、”Black Beauty”である、と。


    うーん、頭がこんがらがりますね。

    さらにいうなら、”Autobiography”って、馬が自伝書けるかい!!!
    というツッコミが成り立ちます。

    いわゆる動物文学に共通することですけども、そもそも動物が人の言葉を話したり書いたりするわけないじゃん。

    ではそれを、動物が書いた/話したものとして扱う、というのはどういうことなんでしょうか。

    著者が、動物の言葉を代弁しているのでしょうか。それとも、「もしこれが人間だったら・・・」という想像なのでしょうか。


    この議論は、児童文学全体にも当てはまることで、
    大人の作者が子どもの話すことを書いている。

    というのは、けっこう矛盾しているのです。

    著者は、子どもの思考や行動を代弁しているのでしょうか。それとも、「もし著者(大人)が子どもだったら…」という想像で書いているのでしょうか。
    どちらにしても、ある大人が、どうやったら”ある”子ども、あるいは”特定の”子どものことが分かるのでしょうか。

    大人だって、たとえばAさんはBさんの考えていることは、正確には分からないんです。
    おとなのAさんが、こどものCさんの考えていることが分かると、どうしていえるのでしょうか。



    と、いうようなことを散々議論してます。授業では。
    はは、脳みそ溶けるよ、本気で。


    それはともかく、Black Beautyですけどね。
    わたしは割りと楽しんで読みました。
    専門用語(馬具の名前とか)は分からないものもまぁありましたが、基本的には英語はむずかしくなかったです。
    あと、各章が短いので、読んでる!!て感じがしました。読み応えは抜群。

    ただ、19世紀の話なので、20世紀の作品に比べたら、どうしても教育的というかなんというか。

    簡単にプロットを言うとですね、はじめは上流家庭の乗馬用の馬として育てられたBlack Beautyが、だんだんと階級が下がっていって、個人の馬車馬になり、一般の乗り合い馬車馬になり、荷馬車を引くようになり、最後には、元の上流階級の家の知り合いに買い取られ、平穏な余生を過ごす、という感じ。

    馬なので、人が使うために調教されるんですよ。
    だんだんと教育されたことに慣れていくのと、自分のプライドを保つことが同時進行で、その辺のバランスがなんともいえないなぁ、とか。
    それでも怪我とかのせいで、仕事環境は堕落していくわけで、品位を保つのが難しいんですよね。
    最後は報われるからいいんですが。


    わたしは読んでるときは気がつかなかったのですが、授業で「これは奴隷文学としても読める」といわれて、びっくりすると同時に納得しました。
    この馬は、Blackなんです。
    どんなに高貴な生まれでも、人に仕えるために生きている。
    人に使われるように教育される。
    主人に従うことが、幸せになる秘訣だ、と母親から教えられている。

    数年前に、アフラ・ベンという、これは17世紀の作家の作品で、"Oroonoko"という奴隷の話があるんですね。
    Oroonokoは黒人の王子か何かなのですが、奴隷になってしまって。
    で、そのOroonokoの描写がとても印象的で、「ギリシャの彫刻のように美しい」とかなんとか書かれているのです。
    生物学的には、黒人がギリシャ人みたいな姿かたちでも美しくもなんともないんですけど、詩的表現としてみれば、均整のとれた体躯に上品さを兼ね備えた感じで、とても美しい、ということになるわけです。
    奴隷にもかかわらず、それほど美しく高貴な生まれ。という。

    Black Beautyなんて、名前からしてそうですよ。


    というわけで、いろんな読みが出来るのですが。
    時代背景もちょっと知っていると、理解にも幅ができますね。

    もちろん、奴隷とか何とかとか考えずに、とある動物の一生として、普通におもしろく読めるんですよ。


    今回も英語で読んだので、日本語訳については保留で。


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