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    映画『レ・ミゼラブル』/「民衆の歌(エピローグ)」についてのあれこれ

    評価:
    サントラ
    ユニバーサル インターナショナル
    ¥ 2,208
    (2012-12-26)

     昨日に引き続き、映画『レ・ミゼラブル』の感想です。
    今回はもっと感想らしくいきます。
    ネタバレを含みます。

    原作はフランスの作家ヴィクトル・ユゴーの『レ・ミゼラブル』。
    日本語にすると、「貧しき人々」「哀れな人々」といったところです。


    この作品との出会いは、中学の時にブロード・ウェイで見たミュージカルでした。
    英語もほとんど聞き取れなく、ジャンの回心のくだりしか知らずに見たのですが、音楽と演技だけで最後泣けたのでした。
    その時に、「これは感動作品だ」という印象が強く残りました。

    高校のときに、原作(もちろん邦訳ですが)を読みましたが、よくわからないまま終わりました。
    話の筋のあいまあいまに、社会情勢や歴史やその他いろいろな挿話があるためだと思います。
    ちょっと難しすぎた…ので、また今度改めて読もうと思いますが。
    とにかく、この時にだいたいのあらすじは分かりました。

    それから留学中に、ウエスト・エンドで2回目のミュージカル鑑賞。
    物語の筋がわかっていたことと、それなりに歌詞が聞き取れたことで、初回よりは内容もわかりました。
    そして最後のシーンで泣けた。


    そんなこんなで、今回の映画化には大変期待をして行ってきました。
    通常、映画では(というか本でもドラマでも)ほとんど泣かないわたしですが、今回は泣くだろうなと思っていきました。

    案の定、というか予想以上に、ラストで号泣!
    まさか映画を見ながら嗚咽をこらえることになるとは思いませんでしたよ。

    原因は、演技・物語・演出もさることながら、やはり歌詞がじっくりと鑑賞できたこと。
    ミュージカルで見ていたときは、手元に歌詞カードもないし歌はよく聞き取れないので、半ば雰囲気で感動していたのですが。
    映画だと字幕が付くことで聞き取りも容易になるので、英語の歌詞をより深く味わうことができました。


    最後に高らかに歌いあげられる「民衆の歌」、すでに見たかたはどんな気持ちで聴いたでしょうか。
    わたしには、この世で不自由と苦しみにあえいでいた青年たちとジャンが、ついに解放されて神の御国で自由を得た喜びの歌に聴こえました。

    昨日の考察で、この作品に現される神の愛について書きましたが、そのつながりで少し歌詞と聖書の話をします。
    ジャンが司祭を通して変わったことからも分かるように、この作品の中でキリスト教(キリスト教徒としての信仰)がそれなりの役割を持っていることがわかります。
    そのため、聖書の内容を知っていると、歌詞の理解もかなり深くなると思うのです。


    ま、公式でどんな解釈が定評があるのかとか原作との関係でとうとかとか、その辺のことは全く知らない、にわかによるにわか歌詞考察ですので、「へー」と思っていただければ幸いです。
    (長くなりますのでたたみます。「続きを読む」からどうぞ)

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      エピローグの「民衆の歌」のコーラス部の歌詞は以下の通りです。

      Do you hear the people sing
      Lost in the valley of the night
      It is the music of a people
      Who are climbing to the light

      For the wretched of the earth
      There is a flame that never dies
      Even the darkest night will end
      And the sun will rise.

      They will live again in freedom
      In the garden of the Lord
      They will walk behind the plough-share
      They will put away the sword
      The chain will be broken
      And all men will have their reward!

      Will you join in our crusade?
      Who will be strong and stand with me?
      Somewhere beyond the barricade
      Is there a world you long to see?
      Do you hear the people sing
      Say, do you hear the distant drums?
      It is the future that they bring
      When tomorrow comes!

      (http://www.metrolyrics.com/epilogue-finale-lyrics-les-miserables.html より転載)

      [ざっくり日本語訳]

      民衆が歌うのが聴こえるか
      夜の谷でさまよう人々の歌が
      これは、光に向かって登りゆく人々の歌

      地上の哀れな人々には、消えることのない炎がある
      どんなに暗い夜もいつか終わり、太陽が昇る。

      彼らは主の庭で、再び自由になる
      鋤(すき)が耕すところを歩き、もはや剣を手にしない。
      鎖は解かれ、すべての人は報酬を受ける。

      われらの十字軍に加わるか
      だれが力強く私の隣に立つのか
      バリケードの向こうのどこかに、君が望んだ世界があるだろうか
      人々の歌う声が聴こえるか
      ほら、遠くの太鼓の音が聴こえるか
      これは彼らが携えきたる未来
      明日と共にくる未来だ!

      [(まちがってたらすみません)]


      わたしも全部は分からないですが、いくつか聖書に関連するところを紹介します。

      • "in the valley of the night"(夜の谷間)
      聖書の詩篇23編4節に「死の谷の陰を行くときも、わたしは災いを恐れない。」という節があります。
      英語では、"Yea, though I walk through the valley of the shadow of death, I will fear no evil"です。
      この"the valley of the shadow of death"が"the valley of the night"になっているのかと。
      どんなに辛くて過酷な状況にあっても、神様が一緒にいるから何も恐くありません、という意味です。
      • "They will walk behind the plough-share, They will put away the sword"(鋤(すき)が耕すところを歩き、もはや剣を手にしない)
      イザヤ書2章4節「主は国々の争いを裁き、多くの民を戒められる。彼らは剣を打ち直して鋤とし、槍を打ち直して鎌とする。国は国に向かって剣を上げず、もはや戦うことを学ばない」。
      英語では"And he shall judge among the nations, and shall rebuke many people: and they shall beat their swords into ploughshares, and their spears into pruninghooks: nation shall not lift up sword against nation, neither shall they learn war any more."
      神さまが国々・人々の争いを裁いて平和をもたらすので、人々は戦いの道具を農具(繁栄のための道具)に変える、という意味。

      聖書からの引用は、日本語は「新共同訳」から、英語は"King James Version"からです。
      ものすごく単純な説明なのはご容赦ください。

      あとは直接聖書からではないけれど、それ関連で二つほど。
      • "the garden of the Lord"(主の庭)=天国、神の国、エデンの園。全ての人が神様の前で平等で、病気も苦しみもないところ。
      • "crusade"(十字軍):あるいは"神のための戦い"。歴史的な十字軍ではなく、精神的な意味で、神聖な戦いである、ということだと思われます。
      こうやって読むと、青年たちの戦いは「人は神の前にみな平等である」という神の意志を実現するための聖なる戦いであり、彼らは神の側に立って戦っていたことになります。
      だからこそ、死を覚悟して戦うことができた、と。
      この世では志半ばで死んでしまったけれど、彼らの信仰と行為は報われ、もはや戦いのない神の国で自由の身になった、という結末です。

      ジャンは、革命軍に加わったのは最後だけだったけれど、彼の人生は神から見て正しくあるように、貧困にあえぐ人々を助けるように、というものでした。
      その点では、ジャンも神の軍隊の一員として戦い続けてきたわけで、最後に死んだとき、神の庭に入ることができたのです。



      と、こういう思いがですね、もう最後にぐわーーーーっときて、いやその前の死に際のシーンからボロ泣きだったのに、この歌で悲しいよりもうれしい感動が一気に来てしまいました。
      あー、本当によい映画でした。

      前半部分がとても重いので、もう一度見ようかどうしようかと思ったのですが、この感動シーンのためなら耐えられるかも。



      ところでぜんぜん書くタイミングがなかったので最後に書きますが、私が大好きなシーンの一つはガヴローシュのところなんです。
      革命軍のあの少年ですよ。
      彼がとってもかわいらしく下町なまりで生意気で、最期のシーンは相変わらず泣けました。

      映画に関しては、こちらにも記事を書いていますので、あわせてどうぞ→「愛の物語というけれど…

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      [検索ワード] レ・ミゼラブル レミゼ レミゼラブル 映画 感想 民衆の歌 歌詞 エピローグ 意味 聖書 ヴィクトル・ユゴー

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        コメント
        >だいこん訳者さま
        コメントありがとうございます!
        素敵な訳詞を載せていただき、とても感謝です。
        メロディーに合うように訳すのは、大変ですよね。
        私の記事が多少の助けになったようで、何よりです(^_^)
        • ちょこ
        • 2013/12/28 9:19 PM
        レ・ミゼラブルのフィナーレの歌詞で日本語訳のものが
        なかなか見つからない中、貴ブログで英語歌詞・日本語訳を掲載しておられました。

        フィナーレの歌詞をどうしても歌いたかったのですが、なかなか日本語のものが見つかりませんでした。しかしそんな中で日本語訳をお見せいただいたのが大いに助けとなりましたので、メロディに合わせたものを投稿させていただきます。

        粗はあるかと思いますが、ご笑覧下さい。

        彷徨う者の歌が聞こえるか
        地に這う者が光の道をゆく
        哀れな者も絶えぬ希望持つ
        闇夜も明けあすはまた来る

        我らは今こそ解き放たれる
        いくさを捨てて大地に生きよう
        実りのときはまさに来たのだ


        列に入れよ 我らの味方に
        砦の向こうにあこがれの世界
        皆聞こえるかドラムの響きが
        我ら夢見た明日が来るよ

        注:最後の※の箇所は実際に役者さんが歌っていたものを発見しました。
        • だいこん訳者
        • 2013/12/24 5:59 PM
        >藤咲理香さま
        コメントありがとうございます!

        「主よ憐れみたまえ」はラテン語で「Kyrie eleison(キリエ エレイソン)」ですね。
        ミサ曲に使われるやつです。

        「主よ憐れみたまえ」はこの作品に出てくる人たちの心からの叫びでしょうね。
        • ちょこ
        • 2013/03/10 10:23 PM
        すごく面白く読ませていただきました☆。
        良い記事をありがとうございます(^_^)。

        フランス語は解らないのですが勝手に「レ・ミゼラブル」って、「主よ憐れみたまえ」的な意味だと思っていました(^_^;)。
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