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    『ジェイン・エア』シャーロット・ブロンテ

     久しぶりに英文学系の記事です!わお!!

    先週映画を見に行きまして、見に行く前から読み始めていたのですが、ようやく今日読み終わりました。
    1日の読書時間が少ないとはいえ、やっぱり上下巻になるやつは長いですね…。


    『ジェイン・エア』
    イギリスの女流作家、シャーロット・ブロンテの長編小説です。
    19世紀中ごろの作品ですね。年代的にはオースティンよりも何十年か後です。

    シャーロット・ブロンテには、姉妹が何人かいて、そのうちの一人がご存じエミリー・ブロンテです。
    エミリーは『嵐が丘』を書いています。
    わたしは『嵐が丘』はいちおう読んだことありますが、これは複雑で長かったな…。


    感想です(ネタバレ含みます)。

    小説の醍醐味は、なんといっても登場人物たちの感情の変化を追っていけるところだと思います。
    ジェインの性格というか、考え方の変化を追っていくのは、楽しかったです。
    一人称の語り手という性質上、読んでいる側としてはジェイン(自己弁護をする、大人のジェイン)が称するところの、当時のジェインの考えや感情を読むことになるので、他の人物に対する評価や自分に対する評価が、必ずしも正当でないかもしれないのですが、
    その偏りかたが変わっていくのが、読んでいてわかりました。

    私の印象では、ジェインは語り手のジェインがそうと思っているほど理性的ではなく、だいぶ直情型の人間に思えました。
    感情に任せバカなことをするわけではないのですが、感情を制御しようとしてかたくなになりすぎるというか、理性だけを頼りにして行動するというのは、とても感情的なのと大差ないのではないでしょうか。
    そうでなければ、ロチェスターにあんな狂気じみた愛情をぶつけられて、それに答えられないだろうと思います。

    舞台設定、比喩の使い方、超自然的な現象(ゴシック的とも神秘的ともいえるような)のために、二人の愛情がどうにも狂気じみて見えます。
    それはセント=ジョンに対しても言えることで、この小説の登場人物で、確固たる自信を持っている人たちは、誰しも狂気的に見えると思いました。

    それだけ狂気じみていて、ともすれば異教的(というか未教的)な描写や出来事が多いにもかかわらず、根底に流れているのはキリスト教精神なのがすごいです。
    それは別に、聖書からの引用があるとかそういうことではなく、
    倫理観であったり、最後のロチェスターのセリフにもある通り、苦難や試練の中で現れる愛であったり、そういったことです。
    ジェインが初めは知識としての神しか知らなかったところから始まって、最後には体験として神を知るに至るのも、なかなか興味深いです。


    長くて読み切るのはちょっと大変ですが、一読の価値はあると思います。
    これだけの人間の感情を書ききったシャーロットは、やっぱり優れた作家なんだと思います。


    そのほか、ごちゃっとしたことを続きに書いてますので、興味があればお進みください。


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      まずは邦訳のことから。
      今回読んだのは、光文社古典新訳文庫のものです。
      古いものでは新潮社から訳書が出ていますが、わたしはこちらの光文社の訳のほうが気に入りました。

      私見ですが、新潮社のほうは句読点が多く、一息で読みたい量が何度も途切れるために、読みにくいと感じました。
      光文社のほうは、そういった感じを受けなかったので、こちらを読みました。

      訳注が一つもないのも、光文社の特徴かなと思います。
      これに関しては、新潮社のほうは確認してないですが。
      物語の中に、さんざん何かからの引用文が<>という形で示されていますが、出典は書いていませんね。
      その多くは聖書からでしょう。
      量が多いので、訳注がないのは読みやすいと思いました。
      一方で、出典を知りたい場合には、まぁ不親切なんですけどね…。


      あらすじは、はしょって書くと面白くないし、長々書くと本気で長いので、割愛します。
      ぜひwikiるか映画を見るか本を読んでください。

      孤児のジェインの話です。
      愛情に飢え、熱情的で理性的な彼女が、
      愛情と居場所を見つけ、失い、
      家族と自立の道を見つけ、
      最後には失われたと思った愛を取り戻す。
      そんな話です。
      というか、私はそんな風に読みました。


      話は、一人称のため自伝的。
      女の子の悲運な人生と不意の幸運という点では、少女小説的(小公女みたいな)。
      舞台設定、特に館の主人とその秘密、という点ではゴシック小説。
      比喩の内容や描写の仕方からは、dark stories of fairy(暗い妖精物語)とでもいえそう。


      ジェインの一人称は、話では聞いたことがありましたが(というか、読んだことはありましたが)、とにかく語り掛けてくる感がありありで。
      何度"Dear reader,"と言っていることか!!(日本語訳で「読者よ、」となってるところ)。

      最後の章で、"Dear reader, I married!"が出てきたときは、ようやくあの有名な文章が、と思いましたよ、ほんとに。

      これだけ長い小説だと、そして回顧録のような体裁をとっていると、予想していたほどうるさくはなかったですが…。

      (すっごく余談ですが、この"Dear reader"を繰り返しまくる児童文学の本がありまして…。そっちは話が長くないので辟易しました。)


      こういった一人称の小説って、それだけで考えるネタが多くて楽しいのですが、ことに読者を意識しているものだとなおさらです。
      語り手は主人公とは別の人であるのに、同じであるとされている。
      語り手はそれを読む人を想定したうえで語っているけれど、主人公は読まれることを知らずに行動している。
      あとなんだろ。
      なんだか頭がごちゃごちゃします。
      読者とか語り手とか作者とかのあたりの理論を、もうちょっとよく勉強したいと思います。


      [検索ワード]:ジェイン・エア シャーロット・ブロンテ ブロンテ姉妹 英文学 小説 19世紀 Jane Eyre  Bronte イギリス 読書感想


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